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作品「その感覚」についてを説明します。

芸術の秋、高き峰々の紅葉がもえたつように天に映えております。皆様いかがお過ごしですか?

さて、先日UPした「作品『NGOうさぎ組』についての説明」の評判が良かったので、今度は、私の処女作であり初受賞作、インスタレーション作品『診断名・乖離性障害』についての説明を、ここに加筆したいと思います。

先日、ほとんど同じ作品を、「その感覚」というタイトルで、国立にあるアートイマジンギャラリー様にて発表させていただいたので、その時の記録写真を紹介しつつ。

さて、当初のタイトルは「乖離性障害の存在を世に知らせたい」という思いが強かったため、ずばり『診断名・乖離性障害』というタイトルでの発表をしていた作品ですが、色々と事情が変わったので、現在では同じ作品を『その感覚』というタイトルに改題してあります。

全体像はこのような感じのインスタレーションです。

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ギャラリーアートイマジン様「芸術の存在意義『展』No.17-2会期」にて。

この空間の中で、お客様に「絵本」を読む、ということをしていただくという作品です。

無数の、「乖離(解離)性障害の記録のメモ」を紙片にプリントし、それをビニールでパックして、壁一面に並べてあります。全部はここではお見せできませんが(ご覧になりたい方は、ご依頼フォームより、この作品をご購入ください。)ごく一部だけ紙片のアップをお見せしますと、このように「乖離(解離)性障害を感じていたときの記憶」が記されております。

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さて、それでは「乖離(解離)性障害」についての説明をここにも少し記していきましょう。

■「乖離能力」(かいりのうりょく)」をご存知ですか?

それはいわば「イヤなことを忘れる能力」で、誰でも持っているチカラです。
この「乖離能力」が強すぎて、日常生活に支障があるようになると「乖離(解離)性障害」と呼ばれる「忘れすぎる病気」に分類されることがあります。
(例えば、記憶喪失や多重人格など)
幼年期に特にイヤな体験をすると、これにあることがありますが、発病するのは極めて稀だそうです。稀すぎて全人口の何%がこの病気になるのか、いまいちはっきり分からないくらいに稀みたいです。

私は平均的な人よりも乖離能力が強いらしく、病院で「乖離(解離)性障害である」と診断されたことがあります。
そんな私の、乖離能力過剰「かも知れない」部分を表現したくて、また、あまり知られていないこの障害についてみんなに知ってもらいたくて、こういうものを作りました。


■精神医学の簡単な歴史
現代アートは「歴史」が重要なので、ほんの少〜しだけ、ざっくりと歴史をおさらいさせてください。

心理学は、古代ギリシアや古代エジプトにもあったようですが、それが哲学から独立して一つの学問として成立したのは、1879年、ドイツの心理学者、ヴィルヘルムヴントがライプツィヒ大学に心理学実験室を開いた時、また、1870年代にアメリカ合衆国でも心理学の研究が始まった時から、という見方が一般的なようです。
1895年頃から、フロイトが、精神病理についての発表、実際の治療をしはじめ、精神分析額の創始をしました。
それまでは、ほとんどの精神疾患が超自然的なモノとされてきましたが、前述のように、20世紀頃から、それらの一部が精神疾患であるという認知に変わりました。
つまり、精神疾患を表現したアート作品というのは、20世紀からでないとちょっと発表しにくかったといいますか、20世紀から出はじめた、今の時代に特有の作品なのです。
言い換えれば、20世紀以降、私的体験を客観視できる冷静さを備えた作家であれば、己の体験した精神疾患を作品として表現、発表しやすくなった、と言えると思います。


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この作品はその一つで、主に、極めて私的な部分を「キャッチコピー」のようなモノへ変換させる、という手法が用いられています。よって、観客達は、端的に見やすく、精神疾患を知ったり、ある意味での疑似体験をしたりすることが出来ます。

このような紙片に包まれながら、ぼんやりしたイメージでまとめた「絵本」をお客様に読んでいただきます。


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このような絵柄です。
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こぼれ話ですが、この絵本に登場する場所、舞台は「すいどーばた美術学院」です。私がそこに通っていた当時に、「乖離(解離)性障害」らしきモノゴトが多く発生していたので。その後もしばらくずーっとありましたけれど。

具体的にどんな症状があったのか…?という部分は、私を掲載してくださっている対談集『GIRLY POWER!』(鹿砦社より出版)にて詳しく紹介してあリます。
amazonや楽天などで購入できますので、気になった方はそちらでご購入くださいませ。


大山結子の対談集『GIRLY POWER!』

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読んでくださり、ありがとうございました。
☆大山結子☆